藻谷 俊介2023年4月28日7 分コロナ拾遺 28 エピローグコロナデータの更新は3月末で完全に停止した。過去3年間にわたって毎日、週末でも、旅先でもスクショを取って更新してきたので、止めた後しばらくは喪失感に悩まされるほどだった。日本も含めて全数報告ではない国が大半となって、もはや数値の信頼性が確保できなくなったこともあるが、筆者自身コロ
藻谷 俊介2022年12月29日10 分コロナ拾遺 27 最終回約3年間にわたって書いてきたコロナ関係のレポートを、今号でひとまず終了したいと思う。本編として24篇を出し、その合間にトピック集の「拾遺」を27篇書いたことになる。 拾遺26で書いたように、各国のデータ発表が止まったり、不規則ないし穴だらけになっていることで変化率の抽出が困難にな
藻谷 俊介2022年7月25日8 分コロナ拾遺 26先週、筆者もついにコロナを発症することとなった。過去2年半、毎朝数字として打ち込んできた感染統計が、画面に並ぶ数字の羅列からついに自分にとっても現実となったことに幾分の感慨がないこともない。典型的な家族内感染である。3連休に慶事があって家族全員が集まった際に、都市部から持ち込
藻谷 俊介2022年5月27日7 分コロナウイルスはもう忘れてしまって良いのか一時期は頻繁に発行していた「コロナ拾遺」だが、しばらく出してしていない理由を読者に問われることがある。実際の筆者は毎朝、相も変わらず新しいデータの入力を続けており、その主な部分は毎週のモデル週報で読者の一部に公開している。毎朝入力していて一番変わったと思うのは、各国当局の数字に対
藻谷 俊介2022年3月8日8 分コロナ拾遺 25ウクライナ侵攻の陰に隠れてしまっているが、エンデミックになるまでは細々と更新を続けようと考えている。前回1/26のコロナ情報アップデートからも1ヶ月半が経過している。最近になって全国のコロナによる死者数がようやくピークアウトしてきた。しかし、図AAが示すとおり過去のピークより多い
藻谷 俊介2022年2月3日3 分上もあまり望めないが、下にはまだ早い?年初の「新春望見」で筆者は、世界景気は再び循環的回復局面に入ったばかりだが、世界の中央銀行は単に消費者物価インフレを抑制する以上の心づもりで金融引き締めに臨むので、投資家、経営者、中央銀行、誰にとっても判断の難しい一年だろうと述べた。これを相場に落とし込むのは筆者の領域ではないが
藻谷 俊介2022年1月26日8 分失策が続く日本のコロナ対策12/26号での筆者の警告および1/7号でアップデートの通り、オミクロンの感染ペースを当局は分かっていたはずなのに、どこか油断したまま事態を傍観し、地方自治体からの悲鳴でようやく少し動くようになった。筆者が不思議なのは、こうなることは簡単に計算できたのになぜ予防的に動かなかったの
藻谷 俊介2022年1月7日8 分2022年の難しさ ... 新春望見東京は特に厳しい。今号から表A右端のSpeed欄を仕様変更して、新規感染者数が10倍になる日数(直近7日で計算)を表示することにした。その日数が20日以下の危機的状況にある国は赤く表示されているが、東京は現時点で既に10日になっている。あえて畳みかけて解説すると、これは10倍にな
藻谷 俊介2021年12月27日10 分コロナ拾遺 24 オミクロン特集図6で言えば、第5波は谷から山まで約2ヶ月だった。足元の第6波は谷が2倍深いので、第5波のピークに並ぶまでデルタならざっくり4ヶ月かかるはずだが、オミクロンなら2ヶ月以内に新高値更新ともなり得る計算である。もちろん初期の検査・隔離対策の巧拙や人流の増減などでも線形は変わるので、単
藻谷 俊介2021年11月26日10 分免疫についての新しいモデルワクチンの影響を見る上では、最初は政策ペースが見たかったので1回以上接種した人口を使ったが、次第に出来上がった免疫を見る必要が生じたので完全接種人口を見るようになった。しかし現在は多くの国でブースターショットを含めないと全体像が分からない。日本が抜いたと思ったイギリスやイスラエル
藻谷 俊介2021年10月15日6 分コロナ拾遺 23筆者の住む県でもアストラゼネカの接種が可能になったので、県内1つだけの会場にわざわざ接種に行ってきた。前回書いたように、報道がもたらした日本でのアストラゼネカの不人気ぶりは想像以上で、県全体で100人分しか枠がないのにも驚いたが、実際に打ちに来たのはわずか38人ほどで、余りは廃棄
藻谷 俊介2021年9月27日14 分政治問題としてのワクチン戦争今日はワクチンに関する考察の1つの示唆として、不思議な現象が一部の新興国で見られていることから話を始めよう。筆者がデータを毎日更新するウォッチリストに入っている国の中ではチリ、ブラジル、インドがそうなのだが、人流がコロナ以前の水準に戻っているのに、新規感染者数が増えていない新興国