別府 浩一郎2022年8月28日2 分引き締めの米国と緩和の中国先週初め、中国人民銀行は期間1年および期間5年超のローンプライムレートを引き下げた。後者は鈍化が著しい家計向け貸出残高のテコ入れを企図している。しかし、米中貿易摩擦から始まり現在のゼロコロナ政策の下で一段と委縮する家計マインドの下、どれほど効果を持つか疑問はある。
別府 浩一郎2022年8月14日2 分7月米インフレ指標後のFF金利予想カーブFF金利先物市場におけるFF金利予想カーブは、先々週、7月雇用統計など受け上振れ。先週のインフレ指標発表後も下振れではなく、むしろやや上振れた。しかし、株式市場にとっては同カーブが極端に上下に振れない限りはそれでいいのだろう。
別府 浩一郎2022年8月4日1 分一段と低迷するユーロ圏家計マインド先週発表のユーロ圏の7月消費者信頼感指数は前月比3.2ポイント低下の-27.0で、コロナ禍直後の2020年4月に記録した-24.5を大きく下回った。物価高が響き、7月の過去1年家計資金繰りDI、今後1年同DIも2020年ボトムを下回る。
別府 浩一郎2022年8月2日2 分「想定より悪くなかった」とは言うものの米国株(S&P500指数)は6月急落分を、7月に取り戻す形となった。第2四半期決算が「想定より悪くなかった」ことを評価。とは言え、予想EPSの修正方向はITを含む大方のセクターで下方向となっている。
別府 浩一郎2022年7月18日2 分ジェンダーギャップ大国先週はジェンダーギャップ指数における我が国の低迷が話題になった。「教育面では1位なのにもったいない」とのコメントを見たが、教育は146ヵ国中21ヵ国がスコア1で1位である。肝はやはり政治・経済面での男女格差だ。両スコアで作成したXYグラフで、日本は12年前から全く改善していない。
別府 浩一郎2022年7月11日2 分沈静化と程遠い米住宅価格米雇用市場の沈静化はごく緩やかに進みそうだが、問題は住宅価格だ。住宅建設や住宅販売は明確に鈍化しているのに対し、住宅価格は騰勢を維持している。Freddie Mac住宅価格指数は5月まで5ヵ月続けて前月比1.5%超の上昇と、沈静化とは程遠い。
別府 浩一郎2022年7月10日1 分家計マインドと企業マインドの落差日銀「生活意識に関するアンケート調査」では「過去1年暮らし向き」で「ゆとりが無くなってきた」要因として「物価上昇」の比率は21年3月33.0%から今回78.9%まで急上昇。「日銀短観」では非製造業の業況サイクルが右上方向へシフト。製造業は全体としては限定的な悪化だった。
別府 浩一郎2022年6月30日1 分日・米・ユーロ圏の6月消費者マインド日・米・ユーロ圏の6月消費者マインドは、いずれも物価上昇により下押した。うち、ユーロ圏の消費者信頼感指数は前月比2.4ポイント低下の-23.6で、コロナ禍ボトムの2020年4月-24.5に迫った。過去1年・今後1年資金繰りDIはいずれもコロナ禍ボトムを下回った。
別府 浩一郎2022年6月20日1 分米国資産価格の現在位置歴史的インフレを抑え込むため、FRBは急激な政策金利の引き上げを余儀なくされている。同時にこれは行き過ぎた資産価格上昇の是正過程でもある。ストック・フロー・レシオを横軸に、最広義失業率U-6を縦軸とするXYグラフ上で、左やや上方向へシフトした。
別府 浩一郎2022年6月13日1 分弱さが目立った電機、自動車の業況感「法人企業景気予測調査」4-6月期調査では、電気機械の大企業が前回比23.6ポイント低下、中堅が同27.4ポイント低下、中小が同22.4ポイント低下。自動車・同附属品も大企業が同19.6ポイント低下、中堅が同43.1ポイント低下、中小が同38.1ポイント低下と弱さが目立った。
別府 浩一郎2022年6月6日1 分米国雇用関連統計とユーロ圏5月景況感米国雇用市場関連の統計が強めだったため、FF金利先物は先行きの政策金利強含み方向へ反転した。CPI次第でまた変わる可能性はあるが、ここではとりあえず先週分の統計を確認しておきたい。ユーロ圏消費者信頼感指数は物価高とウクライナ情勢によって強く打ちのめされた状況が続く。
別府 浩一郎2022年6月5日1 分中小企業・家計に見る経済再開期待日本株は上にも下にも大きく動かない状態が続いている。プライム企業の予想配当を見ると、コロナ禍での停滞を乗り越え、増加の勢いを増しつつある。一定の株価下支え効果はあるだろう。また、「ウィズコロナ」で経済再開を推し進める政策姿勢が、中小企業や家計のマインドも押し上げている。