別府 浩一郎2023年3月5日2 分旧ベースで見たユーロ圏消費者マインドユーロ圏の消費者信頼感指数は、ユーロ圏株と時を同じく、昨年9月をボトムに今2月まで5ヵ月連続で改善している。現行の消費者信頼感指数には雇用に関する項目を含んでいない。「今後1年の失業懸念」を含む旧ベースの消費者信頼感指数で見ると、昨年9月以降の改善ぶりが一層明確となる。
別府 浩一郎2023年2月23日2 分米住宅ローン債権の遷移率NY連銀が発表した米国家計債務調査では、住宅ローン債権の遷移率は、正常債権から30-60日延滞債権へが0.62%だった。21年第2四半期0.27%をボトムに漸増傾向にあるが、依然低い水準だ。90日以上延滞債権への遷移率は0.12%でほとんど増えていない。
別府 浩一郎2023年2月12日2 分全く意に介さない人々先日、同性婚を巡る首相秘書官発言が話題となったが、選択的夫婦別姓も長年棚ざらしにされている。否、「伝統的家族観に反する」とする自民党保守派の反対で、導入の可能性はむしろ後退さえしている。人口動態が様変わりした今日、「伝統的家族観」に説得力は無いが、彼らは全く意に介さない。
別府 浩一郎2023年2月5日1 分米国非金融部門レバレッジの低さ1月雇用統計を受けFF金利予想カーブは上方にシフト。「5%台乗せ」の見方が復活した。一方、歴史的インフレ、超高速利上げの下でも、金融市場のストレスが極端に高まる事態はこれまでのところ見ていない。過去の金融危機時と比べ米国非金融部門レバレッジが低いことはその一因かも知れない。
別府 浩一郎2023年1月27日2 分過去10年を振り返る「アベノミクス・異次元緩和」が「円安こそ善」とする政策だったとすれば、過去10年は大成功だったと言うほかない。BISのブロードベース(64ヵ国・地域)実効為替レートで、2012年12月から2022年12月までの10年間において、日本は名目で第57位、実質で第62位だった。
別府 浩一郎2023年1月15日2 分完全なる元の木阿弥日銀「生活意識に関するアンケート調査」12月調査で、「長期の日本経済成長力DI」は前回比2.6ポイント低下の-60.8。10年前の12年12月-61.7とほぼ同じだ。13年6月に「アベノミクス・異次元緩和」の高揚感で瞬間的に-26.7まで浮上したが、今や完全なる元の木阿弥である。
別府 浩一郎2023年1月11日1 分Weekly Market Watch 2022 コメント・アンソロジー弊社では毎年初め、読者の皆様方のご参考・ご批判に供すべく、前年のレポート・バックナンバー集を発行しております。本資料は2022年の「Weekly Market Watch」に掲載したコメントのうち以下の13回分を収録したものです。何卒ご笑覧の程お願い申し上げます。
別府 浩一郎2023年1月11日2 分足元では落ち着く信用リスク指標など高インフレ・高金利政策の下、世界的な景気悪化が強く懸念されているが、今のところソブリンCDS保証料率においては落ち着いた動きが続いている。その中でも、中国の保証料率が最近1週間ほどで下げ足を速めている。
別府 浩一郎2022年12月30日2 分力尽く政策の果て中国のゼロコロナ政策も日銀の超緩和政策も力尽くそのもので、強い副作用を伴う。後者に関しては、「債券市場サーベイ」が市場機能の著しい毀損をごく初期から示していた。今般の政策修正で日銀は市場機能の改善を謳うが、自身が元凶であることを棚に上げたような書きぶりには苦笑せざるを得ない。
別府 浩一郎2022年12月18日1 分歓迎すべからざる「不足」超幅の拡大大企業宿泊・飲食サービスは足元での改善が大きかった分、先行きに関しては非常に慎重な見通し。大幅な人出不足が影を落とす。自動車は流通在庫判断DIの「不足」超幅が東日本大震災後を上回り、今回調査でもコロナ禍後最大を更新。生産調整長期化の産物であり喜べる話ではない。
別府 浩一郎2022年12月7日2 分低所得層で一段と増した物価高の圧迫感「消費動向調査」11月調査で1年後の物価見通しを「10%以上上昇」と回答した比率を見ると、高所得層ではピーク30%弱から若干後退気味であるのに対し、一般世帯「300万円未満」世帯は34.8%、単身世帯「300万円未満」世帯は同32.8%と、過去最高を更新ないしそれに並ぶ。
別府 浩一郎2022年12月4日2 分メローニ効果ユーロ圏主要4ヵ国の本年9月から11月の消費者信頼感指数の改善幅は独4.3、仏3.7、伊8.0、西4.0各ポイントとイタリアが突出。同国の指数内訳要素を見ると、「今後1年の経済全般の状況」DIが21.0ポイントも改善している。「メローニ効果」は存外に大きかったようだ。