藻谷 俊介2021年4月22日5 分インド、ブラジル、そして日本コロナ拾遺19を発行した後、読者から「インドなどの感染者急増をどう考えるべきなのか」、「新たな変異種はどのくらい脅威なのか」と言う質問を頂いた。インドにはしばらく触れていなかったこともあり、世界経済へのインパクトなどに鑑みて、レポート発行の必要ありと考えた。...
藻谷 俊介2021年4月16日2 分月例中国統計ウォッチ 3月分内需系は急回復、生産・輸出系は減速 ほとんど季節調整されていない中国の統計を、すべて季節調整ベースで並べて観察するのが月例中国統計ウォッチである。先月は生産系のデータが強過ぎる一方で、消費など内需系のデータが謎の悪化を示していることに注意を喚起した。今月はそれがそっくり入れ...
藻谷 俊介2021年4月15日4 分コロナ拾遺 19前号から1ヶ月近く経ってしまったことをお詫びするが、前号で述べてしまったことから特に変更はない。ワクチン接種率の高い国は国民の活動レベルを徐々に上げて行けるが、逆に日本のように接種率が小さい国は変異種の拡大に合わせて活動レベルを下げないことには感染拡大を抑えることができない...
藻谷 俊介2021年3月19日6 分イスラエルの状況に驚く3/3号「コロナ拾遺18」ではイギリス(図1)を取り上げて、人々の活動レベル(接触レベル)が上昇しても、新規感染者数が減り続ける不思議を説明するのはワクチンしかないことを述べた。 図1~4の仕組みは何度か説明したが、要は国民の活動レベル(赤線)がある閾値(黄線)をまたぐ度に...
藻谷 俊介2021年3月16日2 分月例中国統計ウォッチ 2月分生産統計が不自然に強い ほとんど季節調整されていない中国の統計を、すべて季節調整ベースで並べて観察するのが月例中国統計ウォッチである。昨年中は中高速での安定した回復が続いて来た中国経済だが、1-2月のデータを入れた途端に内部に齟齬がでてきて、正直なところ評価に窮する状況だ。...
藻谷 俊介2021年3月14日2 分1月の統計を概観して足踏みだが足踏みに過ぎない 先月号では、生産は足踏み状態だが1-2月の生産計画は強いことを示して、緊急事態宣言の影響をそれほど懸念する必要はないと述べた。ただ、結論から言うと筆者の想定よりは宣言の影響はあって、生産や消費の足踏みは継続した。...
藻谷 俊介2021年3月3日5 分コロナ拾遺 18イギリスの閾値とワクチンの関係 イギリスの新規感染者数が下がり続けている(図2)。それに伴い筆者も暫定閾値(黄線)の上方修正を繰り返して、赤線と黄線が交差しないようにする。しかしそうすればするほど変異種の影響(黄線の段差)はなかったことになっていく。そもそも足元の青線は下げ...
藻谷 俊介2021年2月25日5 分変異種の感染力は1.2倍程度と意外に低い可能性コロナウイルスの新規感染者数が、史上初めて世界的に低下している(図W)。これは昨年末の感染力の高い変異種の登場を考えれば奇異なことに聞こえるせいか、また油断すれば再悪化すると恐れられているせいか、日本ではあまり大声で言う人がいないが、WHOも徐々に認めてきている変化である。...
藻谷 俊介2021年2月19日12 分肖像画の掛け替えは何を意味するのか過去1ヶ月の報道の中で、筆者の目を引く小さな記事があった。オーバルオフィス(大統領執務室)の大統領から見て左側の壁面には画が飾られているが、今回の大統領交代によって、アンドリュー・ジャクソンの肖像画が降ろされ、代わりにベンジャミン・フランクリンの肖像画が掛けられたという記事...
藻谷 俊介2021年2月10日2 分12月の統計を概観して足踏み状態だが計画は強い 先月号では、日本経済もゆっくりだが回復していることに変わりはなく、(コロナが活発になっても)二番底へ向かっているわけではない、と述べた。12月はわずかに頭を下げたグラフが多く、いわば足踏み状態となったが、後述するようにその先は再びプラスと考えている...
藻谷 俊介2021年2月4日3 分コロナ拾遺 17イギリスの新種の新種 イングランド公衆衛生サービス(Public Health England)が2日に発行した変異種報告書Technical briefing 5によると、VOC202012/01あるいはB.1.1.7と番号付けされた件の変異種がさらに変異し、南ア・ブラジ...
藻谷 俊介2021年1月26日8 分Google Mobilityも援用して新しい閾値を考える昨年12/25号および新年1/7号で、日本にも変異種が入っている可能性が高いこと、単純に自粛の閾値の理論値を計算するとこれまでの3割自粛では不十分で、5割自粛が必要になる可能性があることを示した。その後、国内でも経路不明の変異種が市中で発見され始めたのはご承知の通りである。...