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スフィンクス・レポートはグラフが命です。
出先などで文章のみお読みになった場合でも
ぜひ後ほどPDFでグラフをご確認ください。


どちらが勝っても大混乱
米誌Scienceの10/18号に発表されたVoelkelらによる統計調査に基づく論文に依れば、選挙戦においては、①自らと対立する側に対する理解が投票者に生じても、その効果は2週間ほどで消えて対立意識が戻る、②あるニュースで世論が震撼しても、別のニュースで簡単に上書きされる、③投

藻谷 俊介
2024年10月29日読了時間: 8分


月例中国統計ウォッチ 9月分
鉱工業生産は9月もプラス(図1)。またリアルタイムの伸び率は+5.2%まで改善した(図2)。鉱工業生産の中で足元の伸びが強いのは電力(図3)だが、シリコン(図7)と自動車(図6)も趨勢はプラスを維持できている。世界半導体出荷額(図34)は最高値を再び更新した。一方、インフラ系であ

藻谷 俊介
2024年10月18日読了時間: 2分


コロナからの脱却の最終章
アメリカでは10月初からの雇用統計、消費者物価統計の発表を経て、株価が新高値を更新し、長期金利が跳ね上がる展開となった。8月初、9月初とは逆のリスクオンであり、まさに筆者が主張してきた米経済拡張の動向に沿った動きとして筆者は歓迎している。今回は雇用、物価のデータをリアルタイムで確

藻谷 俊介
2024年10月15日読了時間: 6分


8月の統計を概観して
日本経済は給与増と世界経済回復に支えられて、概ね良好な状態を維持してきたが、8月は多少ペースが落ちている。とは言え多くの統計は右上がりを維持しており、不況に向かっているわけではないので、即座の悲観は無用である。

藻谷 俊介
2024年10月13日読了時間: 2分


サービス業中心の成長は円高に強い
さて、前号で予告した通り、今回は為替や業績の話をしたい。アメリカは利下げ、日本は利上げという図式が予測される中、7月中旬から円高が進行してきた。これが日本の企業業績にネガティブであると言う理解から日本株は弱含み始め、8月初、9月初の2度の投げ売りを経てTOPIXはピークの約9.5

藻谷 俊介
2024年9月30日読了時間: 6分


月例中国統計ウォッチ 8月分
鉱工業生産は上昇を継続(図1)。ただしリアルタイムの伸び率は年率4%近辺で目覚ましくはない(図2)。7月に続き鉱工業生産の中で、伸びたのは電力(図3)とシリコン(図7)で、これらは右上がり趨勢を維持できている。セメント(図5)は続落、鉄(図4)もぶれながら減産傾向である。

藻谷 俊介
2024年9月17日読了時間: 2分


むしろ加速した8月の米インフレ率
11日に発表されたアメリカのCPIインフレ率は、前年同月比では+2.5%に低下し、一見するとインフレの沈静化が着実に進んでいるような印象を与えたが、それはぬか喜びである。むしろ8/21号『インフレ退治は簡単には完結しない』の最終章で述べた「勢いを取り戻している可能性」の方が現実化

藻谷 俊介
2024年9月13日読了時間: 5分


7月の統計を概観して
日本経済は給与増と世界経済回復に支えられて、概ね良好な状態を維持しているが、6月の数値が強かったこともあって、7月は多少モメンタムを落とした指標もある。些細な変化に機械的に反応すると、見なくても良い不況を見てしまうので、あくまで大勢を見極める姿勢が求められている。生産増の方向に

藻谷 俊介
2024年9月9日読了時間: 2分


インフレ退治は簡単には完結しない
5/30号『米インフレ率が低下するための条件』で、アメリカのインフレ率が低下するための条件を2つ挙げた。1つは筆者が「一般サービス」と呼んでいる、家賃と自動車保険を除くサービス価格におけるインフレ率の十分な低下、もう1つは家賃インフレのそれなりの低下である。...

藻谷 俊介
2024年8月21日読了時間: 4分


月例中国統計ウォッチ 7月分
6~7月は内需サイドに幾分の軟化が見られるが、生産と輸出は底堅く、不況化してはいない。様子見を継続する。鉱工業生産は上昇を継続したが(図1)、リアルタイムの伸び率は年率4%近辺に戻ってしまった(図2)。鉱工業生産の中で、伸びたのは電力(図3)とシリコ

藻谷 俊介
2024年8月16日読了時間: 2分


6月の統計を概観して
日本経済は給与増と世界経済回復に支えられて、概ね良好な状態を維持している。株価急落はあったが、資産効果に依存した好景気ではないので、過剰に心配する必要はなかろう。6月の鉱工業生産は、先月の図A赤線が示していた通り急落した(図A青線)。生産計画対比のサプライズを

藻谷 俊介
2024年8月15日読了時間: 2分


ワルツと呼ぶのはやめてくれ
しかし、バイデンの撤退表明から10日間ほどの間に、現地の雰囲気がまったく変わってしまったことはお伝えしておかなくてはなるまい。世論調査によってプラスマイナスはあるが、トランプ対ハリスは拮抗どころか、全国レベルは言うに及ばず、接戦州においても逆転を示すものが多くなっている。7/

藻谷 俊介
2024年8月8日読了時間: 8分


今回の株価暴落への見解
8月に入った途端に内外の市場が大荒れとなり、エコノミストとしてもその真価が試される情勢になっている。ただ経済統計の定点観測を旨とする筆者には、正直なところ不況が近づいているとの認識がなく、市場がここまで動揺した理由が理解できない。いや筆者のみならず多くの人がそうだったからこそ、か

藻谷 俊介
2024年8月7日読了時間: 6分


月例中国統計ウォッチ 6月分
3月の数値一斉悪化で一旦は不況を警戒した筆者だが、その後の回復を見て先月号で警戒を解除した。6月は内需サイドに軟化が見られるが、生産と輸出は堅調であり、現状は不況ではない。しばし様子見である。

藻谷 俊介
2024年7月16日読了時間: 2分


急に粘着質ではなくなった?
2ヶ月前(4月)のデータに基づいて書いた5/30号『米インフレ率が低下するための条件』の中で筆者は、ここまでの年率3.3%インフレ・トラックから逸脱するいくつかの可能性を論じて、利下げなどは逸脱してから考え始めれば良いと述べた。一応述べておいて良かった。なぜならそこからわずか2ヶ

藻谷 俊介
2024年7月12日読了時間: 3分


5月の統計を概観して
日本経済は「新春の危機」を脱して、給与増と世界経済回復の波に乗ってきたというのが、先月までのストーリーだった。今月もそのこと自体に変化はない。ただし、ベアの効果だけは期待外れであった。5月の鉱工業生産は、遅れていた自動車の生産回復が加わって、4月以上に大幅に

藻谷 俊介
2024年7月9日読了時間: 2分


政治シーンは激変する
老いはつるべ落としのように急速に進むと言うが、シャープだった3月の一般教書演説からの劣化は民主党支持者にとって「まさか、ここまで…」だったようである。実を言えば、1時間半のセッションを全部見た筆者は、総じて恐れていたよりは呆けていないと感じた。本当の呆け老人なら考えられないほどの

藻谷 俊介
2024年7月5日読了時間: 8分


インバウンド、その後
1/26号で様々なグラフを示して、インバウンド需要の牽引力がピークアウトしつつあることをお伝えした。そのうち最も悪い結果を示していた第三次産業活動指数については、季節調整パラメータの吟味が足りず、そこまでの悪化ではなかったことを2/28号でお詫びしたが、インバウンド需要がピ...

藻谷 俊介
2024年6月24日読了時間: 6分


月例中国統計ウォッチ 5月分
ほとんど季節調整されていない中国の統計を、春節補正の季節調整ベースで並べてリアルタイムに観察するのが月例中国統計ウォッチである。ここ2-3か月は世間とは逆に少し慎重になっていた筆者だが、5月もまずまずの改善が見られることから、警戒は一旦解くことにした。

藻谷 俊介
2024年6月17日読了時間: 2分


サプライズなきサプライズ
昨晩発表された5月の米CPIは、筆者から見てもかなりの減速感を示し、ちょっとしたサプライズになった。もちろんムードは毎月のように上がったり下がったりするわけだが、今回も何が変わって何が変わらないのか、よく見ておきたい。5/30号で改めて図Aと

藻谷 俊介
2024年6月13日読了時間: 3分


4月の統計を概観して
新年以降、弱々しい状態が続いてきた日本経済だが、先月号では取り敢えず「新春の危機は去った」と締めくくった。今号では4月のデータが加わって、更に安心感は増している。4月の鉱工業生産は大幅に上昇した(図A青線)。サプライズを示す図Bも近年ではトッ

藻谷 俊介
2024年6月9日読了時間: 2分


米インフレ率が低下するための条件
今月中旬に発表された4月の米インフレ率は前年同月比では0.1%低下して3.4%となり、市場のインフレ懸念は和らいだと言う話になって一時期株価も上昇したが、楽観が長くは続かなかったことはご承知の通りである。些か旧聞となってしまったが、前年同月比ではなく、リアルタイムで見た米インフレ

藻谷 俊介
2024年5月30日読了時間: 6分


月例中国統計ウォッチ 4月分
ほとんど季節調整されていない中国の統計を、春節補正の季節調整ベースで並べて観察するのが月例中国統計ウォッチである。先月号では、巷が遅れて中国楽観にシフトする中で、悪化する指標が増えて不安が拡がっていることを示したが、今月は悪化から切り返すデータも一部にあって、一進一退の様相となっ

藻谷 俊介
2024年5月17日読了時間: 2分
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