藻谷 俊介2022年4月13日1 分PPI企業物価 3月分いよいよインフレの第3波(グラフ中青数字3)が姿を現した。 近年の経済統計の変化の速さに対応するため、今号から、グラフ内に朱記したリアルタイム伸び率(インフレ率)を6ヶ月スパンから、速度計と同じ3ヶ月スパンに短縮した。これによって、図Aに朱記された10.0%は、その速度計である図
藻谷 俊介2022年3月10日2 分PPI企業物価 2月分インフレは物価が上昇することを指し、インフレ率はその変化率を指す。その変化率は簡便に1年前との比較で計算されることが多いが、それはあくまで過去12ヶ月間の平均インフレ率であり、足元のインフレ率ではない。 先月号でも述べたように、速度計に表されるリアルタイムのインフレ率は1月にかけ
藻谷 俊介2022年2月14日1 分PPI企業物価 1月分10月から再び加速していた川上のインフレ率は、12月~1月はそれなりに減速している。速度計が示すリアルタイムのインフレ率は、11月にかけて2桁にまで加速していたが、1月は総合で3.7%、エネルギーを除いて4.8%まで一気に減速した(図2C~D)。物価水準そのものは高止まりしている
藻谷 俊介2022年1月14日1 分PPI企業物価 12月分沈静化してきていた川上のインフレ率は、10月から再び加速していたが、12月は幾分減速した。リアルタイムのインフレ率は9月に5%に迫るところまで落ちていたが、11月にかけて2桁にまで加速。12月は総合で8.7%、エネルギーを除いて7.7%に減速した(図2C~D)。一気呵成のインフレ
藻谷 俊介2021年12月10日1 分PPI企業物価 11月分沈静化してきていた川上のインフレ率は、10月から再び加速した。リアルタイムのインフレ率は9月に5%に迫るところまで落ちていたが、11月は総合で11.3%、エネルギーを除いて8.7%に上昇している(図2C~D)。夏場と同じインフレ率に戻ってしまったわけだ。商品相場は調整している
藻谷 俊介2021年11月22日1 分PPI企業物価 10月分沈静化してきていた川上のインフレ率は、10月、再び加速した。リアルタイムのインフレ率は9月に5%に迫りながら、10月は総合で8.1%、エネルギーを除いて6.6%に上昇している(図2C~D)。供給不足の逸話に基づいて、物価上昇が一部の素材に投機的に発生している状況に変化はない。
藻谷 俊介2021年10月12日1 分PPI企業物価 9月分リアルタイムのインフレ率は今月も低下し、5%を割ってきた(図2C~D)。図2A~Bが示しているように物価は引き続き上昇しているし、目下の高値を更新しているが、もともと物価は上昇するものである(デフレを望むのでない限り)。問題はその勢いであり、いつ勢いがあったかであるが、最も勢
藻谷 俊介2021年9月15日2 分PPI企業物価 8月分先月のコメントをほぼそのまま繰り返すことになる。いつもながら前年同月比では判断が遅くなり、強いインフレが襲いかかっているかのように誤解してしまうが、季節調整ベースの図2A~Bでは勾配が緩やかになっており、その勾配の変化を示す速度計(図2C~D、リアルタイムのインフレ率)は、3
藻谷 俊介2021年8月13日2 分PPI企業物価 7月分…これはクルマのスピードメーターに喩えると分かりやすい。前年同月比と言うのは、例えば1時間前と比べて何キロ移動したかで速度を計算するようなものだ(=1時間の平均速度)。それは12ヶ月前からの1年間の平均インフレ率を示しているに過ぎない。それではクルマは運転できない。なぜなら今こ
藻谷 俊介2021年7月15日1 分PPI企業物価 6月分先月も述べたとおり、今さらインフレ懸念を言うのはいささか的外れというのが筆者の考えである。 季節調整ベースの図2A~B(そして計算上はDも)では勾配が緩やかになっており、その勾配の変化を示す速度計(図2C~D、リアルタイムのインフレ率)は、今月ついに減少を始めた。右図の前年...
藻谷 俊介2021年6月11日1 分PPI企業物価 5月分右図の通り、確かに前値同月比のPPI伸び率は約10数年ぶりの大きさではあるが、今さらインフレ懸念を言うのはいささか的外れというのが筆者の考えである。 なぜなら季節調整ベースの図2A~C(そして計算上はDも)では勾配が緩やかになっており、リアルタイムのインフレ率は既にピークを...
藻谷 俊介2021年5月20日1 分PPI企業物価 4月分PPIは昨年5月を底にして上昇に転じ、途中秋頃の踊り場を経て、今日まで上昇を続けている(図2A)。図2Bのエネルギーを除くベースでは、底ばいが続いた後、1月から本格的な上昇期に入った。 先月までは、図2Cで見たPPIインフレ率は過去3年に何度か経験した範囲であり、まだ過熱を...