藻谷 俊介2022年7月16日2 分月例中国統計ウォッチ 6月分リセッション懸念が場違いとなる見事な回復 ほとんど季節調整されていない中国の統計を、春節補正の季節調整ベースで並べて観察するのが月例中国統計ウォッチである。先月号では多くのグラフが急回復を示したが、6月になると更に一層線は上昇して回復を確固たるものにしている。鉱工業生産(図A)
藻谷 俊介2022年7月12日7 分元首相の弔い合戦ではなかった参院選長年の読者ならご存じの通り、国政選挙の度に筆者は数値分析のレポートを出している。各選挙区の得票数を、候補の顔ぶれや経歴を見ながらインプットして、取り敢えず次頁以降の2枚のテーブルを作って日本の政党政治の構造変化を捉えつつ、各区個別の情勢にも目配りするのがその目的だ。300も選挙区
藻谷 俊介2022年7月12日1 分景気動向指数 5月分先行CI、一致CI、遅行CIの平均である5月の「総合CI」は、前月比-1.1%の97.6であった(図2A赤線)。4月は0.1ポイント下方修正され98.7となっている。TOPIXなど相場2系列を除くベースでも-1.0%だったが(図2A青線)、そこからぶれの大きい鉱工業生産系の7系列
別府 浩一郎2022年7月11日2 分沈静化と程遠い米住宅価格米雇用市場の沈静化はごく緩やかに進みそうだが、問題は住宅価格だ。住宅建設や住宅販売は明確に鈍化しているのに対し、住宅価格は騰勢を維持している。Freddie Mac住宅価格指数は5月まで5ヵ月続けて前月比1.5%超の上昇と、沈静化とは程遠い。
別府 浩一郎2022年7月10日1 分Weekly Market Watch 定例図表2020年の第4四半期をピークに下落傾向にあったMid Growth、Small Growthの相対株価が足元で反発傾向(第5頁)。Top Growthには調整色が残る中、あや戻しの動きなのか否か興味深いものがあります。
別府 浩一郎2022年7月10日1 分家計マインドと企業マインドの落差日銀「生活意識に関するアンケート調査」では「過去1年暮らし向き」で「ゆとりが無くなってきた」要因として「物価上昇」の比率は21年3月33.0%から今回78.9%まで急上昇。「日銀短観」では非製造業の業況サイクルが右上方向へシフト。製造業は全体としては限定的な悪化だった。
藻谷 俊介2022年7月9日8 分許容ではないが、吸収はされているインフレ原稿を書いている途中で安倍元首相襲撃のニュースが入ってきた。アベノミクスの初期を除き、筆者は元首相の経済外交政策やスキャンダル(政治の私物化)には往々にして批判的だったが、意見の相違や不満があるからと言って、このように殺害することは絶対にあってはならないことであり、亡くなった元首
藻谷 俊介2022年7月3日2 分鉱工業生産 5月分報道は前月比マイナス7.2%でとても悪い結果に見えるが、そうでもないことを最初に説明したい。図2Bが示すように経産省季調と当社季調の間に大きな乖離がある。これは5月がゴールデンウィークを含むことによって、休日補正でぶれやすいためだ。今年は3連休が火水木、しかも4/29が金曜日だっ
藻谷 俊介2022年7月3日2 分日銀短観 6月調査実際、全規模全産業(図A)では図Cの震災時と類似した、ペン先のような鋭い戻りが実現した。このままデータが集中する右方向へ向かい、好景気の最終局面をエンジョイする様相である。しかし、その中の大規模製造業に限ると、戻りはなく右回転が足される形で終わっている。その昔は短観では大企業製造
別府 浩一郎2022年7月3日1 分Weekly Market Watch 定例図表業種別東証株価指数の過去13週騰落率で電気・ガスが1位(第2頁)。ディフェンシブという側面以外に、電力需給の深刻な逼迫が原発再稼働を促す要因として好感されるという構図は皮肉というほかありません。
藻谷 俊介2022年6月30日7 分インフレの実尺市場ではインフレをめぐって引き続き様々な議論や憶測が展開されている。巷のインフレ論の最大の問題は、インフレの大きさや時間軸の数値化などよりも、例えばFedの予測利上げ回数と上げ幅だけが、毎月サッカーの試合のように観戦され、多く論評されていることだろう。これに対して筆者は、ウクライ
別府 浩一郎2022年6月30日1 分日・米・ユーロ圏の6月消費者マインド日・米・ユーロ圏の6月消費者マインドは、いずれも物価上昇により下押した。うち、ユーロ圏の消費者信頼感指数は前月比2.4ポイント低下の-23.6で、コロナ禍ボトムの2020年4月-24.5に迫った。過去1年・今後1年資金繰りDIはいずれもコロナ禍ボトムを下回った。