別府 浩一郎2023年12月19日1 分足枷的存在としての中小企業(12月短観)「日銀短観」では本年に入り借入金利判断DIが上昇。中小製造業は足元実績18に対し次回予想は34と、金利上昇に身構え。一方、中小非製造業は足元実績が11と低く、次回予想も24に留まる。対照的な両者だが、日銀にとってはどちらも足枷的存在と言える。
別府 浩一郎2023年10月8日1 分対照的な非製造業業種と電気機械9月短観では宿泊・飲食を筆頭に、卸売、小売など非製造業の業況サイクルの強さが目立った。対照的に、電気機械の業況サイクルは左下方向へ悪化。逆張りの発想からは妙味のある位置と言えるかも知れない。ただ、海外製品需給や製品在庫判断のひどさを考慮すると、今回の業況判断でも甘さは残った。
別府 浩一郎2023年7月9日1 分製造業の前倒しの業況改善6月短観では大企業製造業の内外製品需給判断DIや製品在庫判断DIの悪化が続いたものの、業況判断DIは改善した。前回3月短観分析号で、筆者は9月以降の反転を予想したが、前倒しで実現した。大企業非製造業の業況サイクルはコロナ禍前の位置に復した。
別府 浩一郎2023年4月9日1 分相違する業況サイクル3月短観では大企業製造業と同非製造業の業況サイクルが大きく相違。前者のそれは左下方向へ悪化。内外製品需給判断DIや在庫判断DIも悪化。業況サイクルは次々回以降、反転の可能性を探りそうだ。大企業非製造業の業況サイクルは前回の大幅改善に続き、今回ごく小幅右上へシフト。
別府 浩一郎2022年12月22日1 分家計マインド季報(2022年秋)「景気ウォッチャー調査」で直近判断DIは21年終盤のコロナ禍後ピークに遠く及ばない。「消費動向調査」では高所得層と低所得層のギャップ拡大が一段と鮮明になる。世帯年収「300万円未満」世帯の「暮らし向き」意識はコロナ禍直後を下回る。
別府 浩一郎2022年12月20日1 分歓迎すべからざる「不足」超幅拡大12月短観の業況サイクルでは、停滞的な動きが続いた電気機械、自動車と、経済再開が追い風となった宿泊・飲食サービスなどとの明暗が鮮明。もっとも、宿泊・飲食サービスは深刻な人手不足に早々と直面。自動車の製品流通在庫判断DIの「不足」超幅は一段と拡大も、歓迎すべき「不足」超ではない。
別府 浩一郎2022年10月9日1 分動かざること日銀の如し海外の高速利上げで世界的景気悪化も懸念される中、「日銀短観」9月調査における業況判断DIは小幅な動きだった。大企業全体の業況判断DIは本年3月実績値から12月予想値まで11が並ぶ。非製造業中心に経済再開は追い風だが、対個人サービス、宿泊・飲食サービスなど期待外れも。
別府 浩一郎2022年9月28日1 分投資部門別日本株保有状況(2021年度版)21年度末の外国人の日本株保有比率は前年比0.2ポイント増の30.4%。14年度末以降は30%近辺での揉み合いに終始。国内法人勢では事法等、生保、都銀・地銀等の保有比率が過去最低を更新。個人は前年比0.2ポイント減の16.6%。逆張り志向と優待目的で空運株保有比率は50%超。
別府 浩一郎2022年7月7日1 分外部環境の割に緩やかな悪化「日銀短観」で大企業加工のサプライズは21年3月から今回まで一貫して悪化。この面では株価の調整と整合する。一方で、内外製品需給判断DIは歴史的水準に高止まり、大企業電気機械のDI悪化幅もわずか1ポイントに過ぎないなど、むしろ奇妙なまでの強さも目に付いた。
別府 浩一郎2022年6月2日1 分米国住宅市場動向住宅ローン金利、住宅価格高騰で、住宅ローン申請件数および新規貸出額に急ブレーキが掛かる。家計の住宅購入センチメントの低下も明白。一方で、住宅ローン全体見た延滞債権比率の低さ、流通市場の大半を成す中古住宅の販売在庫の歴史的少なさは、金融正常化がもたらす逆風への糊代となる。
別府 浩一郎2022年4月7日1 分悪化一歩目を記録した業況サイクル「日銀短観」3月調査で業況判断DIは小幅悪化。大企業加工業種の内外製品需給判断はごく小幅ながら改善さえしており、金融環境の悪化、仕入価格大幅上昇の織り込みはこれからである。サプライズの縮小は粛々と進み、業況サイクルは左下方向へ悪化の一歩目を記録。