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貿易統計 7月分


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◆7月も日本の輸出数量は着実に伸びて(図2A)、その勢いも過去の好況期と比べて遜色ない状態が続いている(図2H)。


◆11頁で仕向地別に見ると、アメリカ向けは左程ではないが、中国向け、EU向けの回復は今月も年率2桁と著しい。中国向けは左記事のような前年比報道でマイナスが印象付けられて、回復がまったく認識されていない。それどころか昨今の中国経済悪化説と、それにたまたま合致する対中輸出企業の苦境の例だけが取り上げられて、一種の負のプロパガンダ状態にある。Weekly Economicsでも述べたように、中国経済はちょっとした調整局面にあるが、そこまで悪いわけではない。


◆NIES、ASEAN向け輸出数量は発表が遅く、今はまだ6月まで(図11D~E)。ただ、先月号で予期した通り末端6月が反発し、ようやく底を入れたと考えられる。


◆まずまずだったG17世界輸出数量だが、収集率35%の現段階では大きめのマイナス(図3B)。前述の日本単体のような伸びがない(図2H対図3D)。中国、インドなどの輸出減が効いているが(16頁)、いよいよシリコンサイクルの反発も確認されたので(図11J)、筆者は悲観的ではない。


◆「2ヶ月ぶり貿易赤字」などと報道すると、黒字基調だったような誤解が生じるが、もちろん笑止千万。先月の予想通り、黒字こそが一瞬のことであった。季調済みの図3Mを見れば、日本はまだ赤字が常態である。とは言え、赤字は減っている。


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