藻谷 俊介

2023年10月22日1 分

貿易統計 9月分

9月の日本の輸出数量指数は、8月比で好調な増加(図2A青線)。先月号で、内閣府季調では大ぶれ(マイナス)しているが、いちいち本気にする必要はない、と述べた通り。

まるでネタとしてそのことを絶対に書かなくてはならないかの如く、左記事では中国向け食料品輸出のマイナスを強調しているが、誤解してはならないのは、対中輸出数量は全体として増加中であるということだ(図11C)。

対米(図11A)、対EU(図11F)もプラスで、3極すべてで輸出数量は回復している(図2E)。

輸入数量は、伸びは薄弱ではあるが底は入れている状態(図2C青線)。国内景気は回復中でも、円安で日本の購買力はかなり低下している。

世界輸出数量は4か月ぶりにプラス(図3A~B)。線形から見て二番底的展開は免れたと期待したい。