藻谷 俊介

2021年12月19日1 分

貿易統計 11月分

先々月は「ここで一段と悲観的になるのは無意味と思える展開なので、今は期待半分で事態の推移を見守っている」と書き、先月は「1年弱続いてきた世界規模での景気調整も、そろそろ終わりであると言う認識が筆者の頭の中では強くなっている」と書き、徐々に景気底入れを強調してきたが、今月は誰の目にも底入れがはっきりする数字が出てきた。

すなわち今月はメインチャートの図2Aが反発し、青線のモメンタムを見る図2Hも急上昇した。内閣府季調値は上がりすぎだと思うが、底入れであるならV字形状自体は間違っていない。

世界輸出数量指数も、ジグザグしながらではあるが上昇雰囲気であり(図3B)、実際に数的処理でモメンタムを浮かび上がらせると底入れしている(図3M)。日本も、世界もであれば、まず間違いなく底入れである。

前号では、筆者の(底入れという)見立てが正しいならば、バルチック指数も下がり続ける必要はないことになると述べたが、実際その直後に下げ止まって、上昇をトライしている(図15L)。