別府 浩一郎

2023年7月8日1 分

製造業の前倒しの業況改善

6月短観では大企業製造業の内外製品需給判断DIや製品在庫判断DIの悪化が続いたものの、業況判断DIは改善した。前回3月短観分析号で、筆者は9月以降の反転を予想したが、前倒しで実現した。日米の株高や非製造業の業況改善がプラスに作用しただろう。大企業非製造業の業況サイクルはコロナ禍前の位置に復した。また、生産回復により海外製品需給判断DIが30から15へ軟化した大企業自動車のように、DIの動きを通常とは逆に解釈すべきケースもある。

設備投資計画は6月調査では上方修正が通例であることを考慮しても、今回予想値は強い。コロナ禍前以上の人出不足感を呈する非製造業中心に省人化投資意欲の強さを窺わせる。

<内容>

1.業況

2.製品需給、製品在庫、価格、販売価格・物価見通し

3.売上高、経常利益、売上高経常利益率、想定為替レート

4.設備投資計画、生産・営業用設備、雇用人員

5.企業金融関連