藻谷 俊介

2022年4月23日1 分

第三次産業活動指数 2月分

当社のX13AS季調では、2月は前月比マイナス0.6%の97.6だった(図2A)。1月は0.4ポイント上方修正の98.2で、それとの差し引きでは、2月は前月時点とあまり変わらない水準だった。

コロナ感染者数のピークは2月9日で、Google Mobilityが示す全国平均の人流も2月10日がボトムになっているが、人流の2月平均は1月平均を下回ったのでマイナスが残った形であろう。先月も述べたように、対個人サービスには減少した人流の効果が表れているが、対事業所サービスは弱々しくも底入れしている(図3K~L)。そして昨年12月分で述べたように、両者はほぼ半々のウエイトなので、2月あたりまでは減殺し合ったりもするが、それ以降はどちらも上昇してくるパターンになると予想する。

コロナに脆弱な業種では、旅客輸送(図2G)や飲食(図3D)はまったくオミクロンで減っていないが、宿泊(図3E)は反落している。若い人たちが関係なく出歩くようになったとは言え、旅行までする余裕はないと言うことか。ただ全体としては脱コロナに向かっており、それ以外の要因が相対的に重要になってくると考えている。