藻谷 俊介

2021年12月20日1 分

第三次産業活動指数 10月分

当社のX13AS季調では、10月は前月比+1.0%の97.4だった(図2A)。9月は0.3ポイント上方修正の96.4だった。今月も経産省季調とほぼ同じである(図2B)。人流の波動に合わせて上昇したが、今年の弱含み趨勢を覆すものではなかった。業種間の拡散度においても、30近辺の水準が続いており、要は悪くなっている業種の方が依然として多いことが示されている(図4C)。

先月号でも書いたように、第三次産業活動指数の悪化は人流の減少以上に下り坂であり、昨今の賃金の再減少など、要因はコロナ以外にもある可能性がある(現下の問題は個人向けサービスであるため、図K~L)。こうしたことから、サービス生産は当面スッキリした回復軌道を描けないと筆者は考えている。オミクロンの登場によって、なおさら厳しくなったと考えた方が良いように思う。