別府 浩一郎

2022年7月6日1 分

外部環境の割に緩やかな悪化

「日銀短観」6月調査で業況判断DIは製造業で悪化、非製造業では改善と明暗を分けた。大企業加工のサプライズ(今回実績値と前回予想値の差)は21年3月から今回まで一貫して悪化。この面では株価の調整と整合する。一方で、大企業加工の内外製品需給判断DIは歴史的水準に高止まり、大企業電気機械のDI悪化幅もわずか1ポイントに過ぎないなど、むしろ奇妙なまでの強さも目に付いた。自動車は生産調整長期化で、特に中堅が大幅ネガティブ・サプライズを記録。

大企業小売の仕入価格・販売価格判断DIが共に過去最高を記録するなど価格判断DIが全面的に上振れ。22年度設備投資計画は後ずれ効果で強めの数値。ソフトウェア投資は堅調。