藻谷 俊介

2023年11月15日1 分

世界鉱工業生産 9月分

最終更新: 2月4日

9月の世界鉱工業生産(データ88%収集時点)は、季調前月比フラット(前年同月比+1.8%)の142.7だった(図5A)。8月は0.1ポイント下方修正の142.7であった。

8月は今年に入って最大の伸び率(速報時0.7%)を記録し、速度計も加速を示していたが、9月はその反動が出て横ばいとなった。加重の大きいインドのアップダウンがぶれとなった形である(図3頁黒線)。ただ個別の凹凸は合成、相殺され、速度計は安定した半好況的な伸びを続けていることが改めて確認された(図5D)。3.3%でも不満を言うほど弱くはなく、ましてや不況ではない。

世界輸出数量は9月に反発(図8B)。6-8月は多少低下したが、この線形なら、先月号で述べたように、ピークを迎えたわけではないと考えて良いだろう。

オランダCPBの世界輸出数量指数は8月に反発(図9K青線)。これも基本は増勢であることを示す線形である。