藻谷 俊介

2023年12月10日1 分

世界鉱工業生産 10月分

10月の世界鉱工業生産(データ59%収集時点)は、季調前月比-0.1%(前年同月比+2.2%)の142.5だった(図5A)。9月は0.1ポイント下方修正の142.6であった。

8月に今年に入って最大の伸び率(速報時+0.7%、現在+0.6%)を記録した後、9-10月は0.1%ずつ低下した。図5Aは通常のぶれの範囲に収まっており、線形として折れたとまでは言えない。これ以上下がると何らかの調整である可能性も出てくるが、後述する11月の輸出や日米の在庫の減少傾向なども考慮すれば、そうなる公算は高くないだろう。

世界輸出数量も10月は微減(図8B)。ただ、上の鉱工業生産と同じで、この程度なら屈折とは言えまい。オランダCPBの世界輸出数量指数は9月も強く上昇(図9K青線)。図7頁で11月が発表されている4か国はいずれもプラスと言うこともあり、悲観はしていない。