藻谷 俊介

4月8日1 分

世界景気先行指数 3月分

3月の世界景気先行指数(速報)は季調済前月比+0.4%の165.8となった(図4A)。2月は0.4ポイント下方修正されて165.1となった。

図3頁から不自然な段差が消え、先月指摘したCLIの大きな改定は終わったようである。

その結果、合目は大きく遡及下方修正。2月は8.1→7.1合目、1月は7.5→6.5合目、それ以前も順次大きく下げられた。そして3月は7.8合目と先月時点の2月より低くなった(図6A)。

一方、中国を除くと3月は5.6合目で(図6B)、先月時点の2月の4.7合目から逆に大きく前進した。中国のCLIが下方修正され、他の国が上方修正され、ギャップが縮小したわけだ(図3頁)。加重の大きい中国のCLIが独り強い数字になっていた状況が、これで多少改善した。

遡及下方修正はあったものの、リアルタイム速度計で見た足元の変化率はむしろ上昇している(図4C)。そこに示されているのは、半好況から普通の景気回復に近づいていくような道筋だ。