藻谷 俊介

3月13日1 分

世界景気先行指数 2月分

2月の世界景気先行指数(速報)は季調済前月比+0.4%の165.4となった(図4A)。1月は0.3ポイント上方修正されて164.7となった。

今月は合目の遡及修正はなく、1月は7.5合目のままで、それ以前も据え置きとなった。そして2月は8.1合目へと前進した(図6A)。中国を除くと2月は4.7合目で(図6B)、1月の4.6合目からの前進は小さかった。中国の景気が一段と強くなると織り込んだことが、今回の変化の基礎にある(図3頁)。

ただ、図3頁には不自然な段差が生じている国があり、CLIは大きな改定を控えている可能性がある。そのため、以上のような説明が来月以降も維持できるかどうかは不明である。暫定的な結果であると認識頂きたい。

加重の大きい中国のCLIが独り強い数字になっている状況が続いている(図3頁、4M)。原因は不動産不況による今回特有の重荷がCLIには表れず、景気循環指標の改善だけが反映されているからである。