藻谷 俊介

2021年9月10日1 分

世界成長率 4-6月期

4-6月期の世界成長率は、データ収集率100%の現段階で前期比年率換算+1.7%と低迷(図4A)。V字を終えて減速しているのは当然だが、2%割れでは減速しすぎていると言える。もちろんインドの負の寄与が大きいのだが、逆に言えばその前の正の寄与も大きかったわけであり、経済自由化に突き進む一部の国を除けば、多くの国で減速が見られているから(図3頁)、図4Aの形状は正しい。

ますます明らかになってきたのは、コロナ前に想定されていたような成長ライン(黄線)との段差が解消していないことである。Weekly Economics 7/28号では、米雇用統計でも同様の現象が見られることを指摘した。世界全体としても人余りの固定化が懸念される。