藻谷 俊介

2021年9月20日1 分

世界インフレ率 8月分

8月の世界CPIインフレ率は、図4Aが示す6ヶ月平均年率で5.0%、図4D末端が示す3ヶ月スパンで見ると4.2%となった。2ヶ月連続で減速となっている。PPIインフレ率は、3ヶ月スパンで減速に転換してから4ヶ月になる(図7C)。原材料インフレは既にピークアウトしたと言って良く、消費者レベルのインフレも、追って沈静化の方向であることは強調して余りある。原因は政策よりも景気だ。

名目賃金インフレは凡そ8%台で安定(図10A)。実質では先月と同じく3%前後である(図10B)。トルコの寄与が大きい場面もあったが、多くの国で賃金の上昇が続いているのは好ましい(図9頁)。

9月はロシアが利上げし、世界政策金利は11ヶ月連続で上昇(図14K)。実質政策金利はまだマイナスで、甘いと言える(図14L)。