藻谷 俊介

2022年3月24日1 分

世界インフレ率 2月分

2月の世界CPIインフレ率は続落。3ヶ月スパンのリアルタイム・インフレ率は3.9%に下がり、平均インフレ率とほぼ同じ(図4D)。PPIインフレ率は若干上昇したが、まだ低い(図7C)。マネーサプライも予想外に早く正常化して(図13C)、インフレ第2波は収束したが、既に商品相場にはロシア制裁による第3波が表れている(図8J~K)。およそ第1波の1.5倍の瞬間風速を出しているのが1つの目安だ。

実質賃金はほぼ横ばい(図10B)。ただ言い方を変えれば、まだマイナスではない。ウクライナ侵攻の長期化と制裁強化でCPIインフレが加速する場合には、ここが守られるかどうかが1つのポイントになる。

3月はブラジル、ポーランド、イギリス、アメリカ、カナダ、台湾が利上げ(図14K)。実質でも金利のマイナスは更に縮小した(図14L)。