藻谷 俊介

3月3日1 分

世界インフレ率 1月分

1月の世界CPIインフレ率は、リアルタイム(直近3ヶ月区間の平均伸び率の年率換算値)で1.9%と前月の1.7%から幾分加速した(図4A)。

厳密には2%に届いていないが、先月号で述べたように、エネルギーの下落を反映した一時的なインフレ率低下からは回復しており、デフレ的と見なすべきではない(図4D)。むしろ適正と言うべきだろう。

世界インフレ率が程よい状況で、リアルタイムの実質金利も落ち着いている。実質政策金利(図15L)は4.62%、同長期金利(図11M)は3.17%である。実質長期金利は目安の3%前後であり、大きな金融政策の変更を求めるものではない。

12月の世界実質賃金伸び率は、前月の3.0%から多少低下して2.2%(図10B)。これもまずまず悪くないと言えよう。