藻谷 俊介

2022年2月22日1 分

世界インフレ率 1月分

1月の世界CPIインフレ率は続落。6ヶ月スパンで年率4.7%は不変だが(図4A)、3ヶ月スパンで見ると同4.1%で、先月の同5.9%から弱まった(図4D)。PPIインフレ率も、3ヶ月スパンで年率11.0%から同5.6%に減速した(図7C)。商品相場は再び上昇しており、2月以降はその影響でPPIおよびCPIインフレも再加速すると考えられる。

実質賃金の伸びは6ヶ月スパンで実質年率0.2%で、要は伸びがない(図10B)。インフレによる実質貧困化が始まっており、足元の世界景気の循環的回復が業績改善、賃金上昇に結びつくまでは、庶民に苦しい展開になっている。ただしそれによる悪循環は見られない。

2月はブラジル、ロシア、メキシコ、イギリスが利上げ(図14K)。実質では金利のマイナスはわずかに縮小した(図14L)。