藻谷 俊介

2022年7月30日1 分

CPI消費者物価 6-7月分

速度計が示す東京のリアルタイム・インフレ率は、7月も順当に下がって年率2.6%となった(図2H)。1ヶ月発表が遅い日本全国は、6月で年率3.0%(図2D)。

先行する川上のリアルタイム・インフレ率は、末端7月において戦争前のレベルに戻っているが(図6J~L)、最も川下のCPI(図2D、H)がそこまで正常化するには3ヶ月ほどのラグを予想するので、10月あたりが目途になると考えている。特に今回は、価格転嫁が社会的に既成事実化しているので、図2D、Hの右肩がそれなりに膨らむ可能性もある。とは言え、アメリカのようにサービス価格まで便乗値上げするような文化風土が近年の日本にはないので、図2D、Hは図6J~Lを追って着実に下がってくると予想する。

リアルタイムでインフレが下がってくることが重要なのであり、右記事のように何ヶ月連続で何%超えと言う表現に特に意味はない。