藻谷 俊介

2022年1月12日1 分

CPI消費者物価 11-12月分

当冊子のキーチャートである図2M黄線(図2Gを拡大したもの)は、11月に多少下げ止まったが、12月はあえなく切り下げた。エネルギーを除けば1%デフレ(図2M黄線)、通信料を除けば2%インフレ(図6H青線)、どちらも含めれば高原状態(図2M青線)と言う構図には変化がない。

先月号では、逸話的に語られ続けてきた大型インフレ・ストーリーは、世界の弱かったマクロ経済状況から見て維持可能ではなく、今後はますますインフレ説は言いにくくなってくるだろうと述べた。原油価格の上昇も落ち着き、一方で通信料はじわじわ下がり続けているので、確かに目先は大きなインフレは起こりにくいと思う。その一方で、世界景気が再加速してきたことや、昨年のインフレの日本での価格転嫁が持ち越されていることなどから、筆者もいつまでもインフレは来ないと言えなくなってきた。1/7付Weekly Economicsで書いているので、ご覧頂きたい。