藻谷 俊介

2023年11月15日1 分

7-9月期GDP一次速報

前号で、実質年率6%と言う素っ頓狂な成長の後なので、来四半期には反動が出る可能性が高いと述べたが、その通りになった。下表のとおり、0.1%の遡及下方修正を含めると-0.6%(年率-2.5%)の結構なマイナスである。当社SGRIモデルでは-0.7%(年率-2.7%)で、差異はさほど大きなものではないが、どちらにしても筆者としては、今回は報道よりも幾分大きめの調整だったと認識している。

3ヶ月前の前号では、ここからの伸びが緩慢でも今年度成長率は2%を軽く超えると述べたが、その時点では直後にここまでのマイナスとなることを想定できておらず、お詫びして発言を修正する。現時点では1.6%程度か(図3K、表4E)。

7-9月期の世界成長率は、季調前期比年率換算で4.9%と上跳ねした(図4J)。ただ現時点ではデータ収集率が4割しかないので、恐らく出来上がりはもう少し低くなると予想する。いずれにしても、図5頁において日本(JP)のマイナスは目立っている。